下ネタという概念が存在しない世界はとても刺激的だった

最近ようやくバイト先で確保していたものを買って帰ってくることができたので早速読んでみました。twitterで表紙が出オチだという情報が出回っていた頃から楽しみに待っておりました。もうこの会社とは2年以上の付き合いになるため、たとえ表紙がどんなにひどかろうがそれを仕事終わりに買って帰ることになんの羞恥心も抱かなくなってしまった俺はもはやどうかしていると思います。作中表現に言及しておりますので、ネタバレを回避したい方はこれ以降の文章を読まないことをおすすめします。

あらすじとしては、高度なユビキタス社会を実現し、それを利用して性的表現が禁止された将来社会で、そんな現状を打破するために動いていた女子高生に巻き込まれてしまった主人公の物語という感じですね。アクセル・ワールドのニューロリンカーのような情報端末(PM)を全国民が着用することを義務づけられ、端末を介して性的表現を取り締まる仕組みになっています。作品では具体的な年代は出てきませんでしたが、やはり将来的にはスマートフォンをさらに進めた情報端末が主流となっていくのでしょうか。

まず、この女子高生がとてつもない変態なわけです。物語の序盤から「パンツで顔を隠しタオルの下は全裸」という前代未聞の格好で登場し、出てきたら出てきたで庇護連発にわいせつ物をばらまいていくという恐ろしいキャラなわけです。そして、その変態女子高生が主人公の通っている高校では生徒会副会長というんだから世も末というものです。この副会長に主人公は弱みを握られてしまい、性知識を普及させる活動へと荷担させられることになります。

生徒会副会長が登場するんだから、当然生徒会長も出てきます。その生徒会長は主人公にとって憧れの存在であり、その人の後を追ってその高校に入学しています。その人はとても美人で清楚なキャラで、登場してきたときにはこの物語における清涼剤のような存在になるんだろうと思っていました。しかし、その妄想は作品中盤で打ち砕かれることになりました(表紙のカラーイラストを見た方はその時点で嫌な予感はしていたでしょうけど)。性的な表現を一切シャットアウトされた世界で生きてきたためか、主人公の家に夜這いをしに来たり、自分の愛液入りクッキーを食べさせようとするなど、常軌を逸したド変態にクラスチェンジなされてしまいました。実は両親が規制強化に向けて動いている黒幕となっているわけですが、まさか娘がこんな変態に育っているとは毛ほども思っていないのでしょうw

作品で使われている表現の卑猥度はあの生徒会役員共を優に上回り、さしもの天草シノも裸足で逃げ出すんじゃないかというくらいひどいです。性的表現が禁止されている世界のため婉曲的な表現を使うわけですが、そのせいかより卑猥に感じてしまうわけです。直接的な表現を使うところでは剛速球並の表現を使い、セックスという概念を知らない高校生にハエの交尾実況を卑語をふんだんに交えて3分間繰り広げるというアイデアには流石に脱帽しました。そんなわけで、終始笑いながら読み進めていくことができました。

表現が禁止された世界でそれを取り締まる国家権力に立ち向かっていくという構図は(作品のベクトルは全くの正反対ですがw)あの図書館戦争を彷彿とさせるものがありました。 タイトルと表紙から出オチ感はありましたが、下ネタをどんどん封じようとしている現代社会への疑問を呈する社会派ラノベの性質を持っているように感じました。仮に表現の自由が制限されてしまうとこんな終始馬鹿笑いできるようなラノベが読めなくなってしまうと思うと、やはり表現の自由は保障されるべきものであると思います。ユビキタス社会の成立につれて個人の把握が容易になっていくんでしょうけど、日本ではこんな規制は行わないでほしいものです。だんだんと雲行きも怪しくなってきてますので、それも時間の問題なのかも知れませんが。まあ、現行の憲法が作成された経緯には戦中の検閲なんかへの反省が込められているわけであって、当時の政治家はちんこだのまんこだの卑語が飛び交う小説ができるとは毛ほども思ってなかったんでしょうけどw

そんなこんなで、こんな文章でこのラノベに興味を持ってくださった方は是非読んでみればいいと思いますよw



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